実家の整理、何から始める?
高齢の親を持つ世代にとって、「実家の整理」は避けて通れないテーマです。
どこから手をつければいいのか分からず、手をこまねいている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、後悔しない実家の整理の始め方と注意点をご紹介します。
なぜ実家の整理が必要なのか
社会人になるまで実家で過ごし、社会人になるとともに実家を出て一人暮らしをする人も多いでしょう。そして、また実家に戻る人は少ないかもしれません。私も社会人で実家を出て、年に数回帰って泊まることもあるけど実家で暮らすことはありません。
普段は両親が暮らしています。私も40歳を過ぎ、親も70歳を過ぎたことから少しづつ片付けておきたいという思いが湧いてきました。親が元気なうちに整理を始めることで、相続トラブルや不要な支出を防ぐことができます。話し合う時間も十分とれることが多いでしょう。
また、実家が空き家になるリスクや、片付けの負担が残された子どもに偏ることを避ける意味でも早めの対応が重要です。
実家の整理|5つのステップ
ステップ1|現状を把握する。自分のものから片付ける
- 家の中を部屋ごとに写真で記録する。
- ものは「捨てる・保留(考え中)・残すもの」に分類する。
- 簡単な見取り図を作り、どの部屋から取り掛かるか計画を立てる。
※いきなり捨てるのではなく、「可視化」から始めましょう。
私の実家はものがとても多いです。その理由として祖父母の時代に建てた家で歴代の不用品や思い出の品がそのままになっています。
毎日に忙殺され、整理整頓する余裕のない日々を過ごしてきた。そのうちやればいいとそのままにしていたことが原因かなと思います。
私はモノを捨てるということに関して苦手意識があり、捨てられない人間でした。どこに何があるのか把握できない状況から抜け出したくて、捨て活という名の片づけを始めました。
はじめは箱の奥にあるモノを出すことさえ嫌で、見て見ないふりをするを繰り返していました。一度頑張ってやってみると、思ったよりも簡単に感じました。
それから1日1つの場所を決めてやることを習慣にしました。すると、2回目は昨日より少し楽にできることが分かりました。いらないものを分けて捨てる。迷うモノは残すという方法で進めました。
そして同じ箇所をもう一度するときに、前回迷ったけど今回はいらないと判断できるものも多くありました。回数を重ねるごとに精度がよくなって、スムーズにできるようになりました。
まずは自分のものからすることにしました。
実家を出てはや20年。机には教科書、そのとき好きだったアイドルのグッズやスポーツ雑誌、写真など、たくさんの思い出たち。といえば聞こえはいいですが、置き去りにされた思い出たちがそこにはありました。もう忘れていたものがほとんどで見てしまうと、懐かしい気持ちになるけど今の私には必要ないもの。心の中で「ありがとう」とつぶやきながら、思い出とお別れをしました。
特に写真は自分が写っていることもあって、久しぶりの記憶が思い出され寝つきが悪い日がありました。1週間もすれば気にならなくなりますが、そのときのいろいろが思い出され何ともいえない気分でした。
モノや思い出・記憶もお別れすることで、頭がすっきりしてきます。

ステップ2|親との話し合いをする
「何を残したいか」「どこまで整理して良いか」を確認します。勝手に処分せず、親の思い出に配慮した対応が大切です。
私の実家は「捨て」に対する拒否がとても強く、話合いはあまりできませんでした。
特に父親は自分が亡くなったら全部捨てていいとしか言わず、とても困りました。使わないものや壊れているものを溜め込んでいるので、亡くなってから処分するにもとても大変です。
モノが多いだけで通路が狭くなって転倒やけがの原因になります。何とか少しづつでも減らせないか声かけを続けています。
とりあえず、私が使っていたものや誰も使わないものを中心には片づけをはじめました。判断がつかないものは確認を取りながら行いました。ただ、やはり実家は広く少し捨てたからと言いて見た目には何も変わらず、はじめのうちはやった成果が見えずショックでした。
※片づけするときは、マスク・ゴーグル(メガネ)、軍手の使用を強くお勧めします。ほこりは病気の原因になります。しっかり換気しながら行ってください。

ステップ3|エリアを絞って始める
家全体を一気に片付けようとすると、心身ともに疲弊します。
成功の秘訣は「小さな成功体験を積む」ことです。こつこつ続けていきましょう。
◎ おすすめの順序
- 玄関や廊下など共用スペースから
- 収納の少ない場所(トイレ・洗面所)
- 家族の共有物(アルバム・食器棚など)は後回し
私はまず自分の部屋だったところから始めました。
机周辺、机の引き出しなど。引き出しの中には思ったのの2倍以上のものが入っています。引き出しを空っぽにするのに時間かかります。見えないところに隠すと後が大変です。何とか3回くらいで整頓できました。
机周辺ができたら、ほとんど使われていない部屋かそのままになっているモノが多い部屋をしていきます。玄関などもおすすめです。
まとめ|「片付け」は親との対話の時間
実家の整理は、モノの片付け以上に「家族との時間」を見つめ直すきっかけにもなります。
焦らず、親の気持ちに寄り添いながら、一歩ずつ進めていきましょう。
モノや思い出との整理整頓をして、脳のリソースを有効活用できるようにしていきましょう。
